【問題】
最近の車を見てみますと、、数年前から顔が大きい(ボンネットの位置が高い)、横から見ると分厚いデザインのクルマが増えています。昔の車は、どれもボンネット周りが薄いものばかりでした。
実はこのデザインの傾向は、国交省が定めたある法律(保安基準)が大きく関わっています。
ボンネット周りに厚みを持たせることによって、あるものを守ることが理由なのですが、ではそれは何でしょう?
【答え】
【答え】
歩行者の頭
【解説】
【解説】
歩行者とクルマが正面からぶつかった時、一般的な乗用車の場合、歩行者の足にバンパーが衝突し、歩行者は足元をすくわれるような形で跳ね上げられ、大抵の場合、重たい頭からボンネットに落ちていきます。ボンネット自体はそれほど堅い素材でできているわけではないので、人が落ちてくるとボンネットの下にある、非常に硬い金属でできているエンジンに頭を強打し、重傷となったり死亡したりという事故につながる恐れがあります。
そこで、ボンネットとエンジンの間に空間を作って、歩行者が頭に受ける衝撃を和らげよう(ボンネット自体が衝撃吸収の役割を果たす)とした結果、ボンネット周りに厚みのあるデザインが増えてきたというわけです。
〇また、、、
セダンやコンパクトカーであれば、エンジンフードとエンジンブロックの間に空間を確保する形で対応することはできても、ノーズの高さや長さなどのデザインが「カッコよさ」を左右するスポーツカー等では「厚くすればよい」というわけにはいきません。そこで、デザイン重視の車には
「ポップアップリフター」
「アクティブボンネット」
「ポップアップエンジンフード」
等の機構が採用されてきました。
メーカーによって細かい部分では異なりますが
「歩行者との衝突、衝撃を感知した瞬間にボンネットが持ち上がって、エンジンブロックとの間に空間を作って衝撃を緩和させる」という目的を持っています。
「放送作家・横山龍太のアイデア研究所」より引用
https://ameblo.jp/pon-ryuta/entry-12426512630.html