消毒液の利用率をアップさせた病院のアイデアとは!?

2019年2月3日


【問題】

店舗や会社玄関で見かけることも多い「アルコール消毒剤」。
みなさんお使いですか??
使って欲しくてもなかなか使ってもらえない。。
利用のメリットを並べ立てたところで。。

ところが、
大阪大学医学部附属病院では、ある仕掛けを施したところ、
利用率が急激にアップしたのですが、、
では、その仕掛けとはどのようなものだったのでしょう?

【答え】

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「真実の口」を表に置いた

【解説】

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大阪大学医学部附属病院
医師森井大一さん
「アルコールのジェルがあるんですけど、それを、
映画『ローマの休日』に出てくる「真実の口」の裏側に置いているだけなんです。
外から見たら真実の口の彫刻が壁にあって、
そこに手を入れるとセンサーが反応してアルコールのジェルが出てきます。

アルコールのジェルは病院の玄関に置いてあったんですけど、
ほとんど誰も使わなくて、800人ぐらいみたうち使うのは4~5人で、
もうほとんど目にも入っていないという感じなんです。
真実の口を置くとみなさん面白がって、使用率も0.5%ぐらいだったのが、
20%ぐらいまでぼーんと上がって、だいぶ効果があったと思っています。」

〇なぜ「真実の口」だと、人は動くのか?

そういう人たちを動かしたのが今回の「真実の口」。
実はそのアイデアは大阪大学大学院で『仕掛け学』という研究を
なさっている松村真宏教授のもの。
「ああしなさい、こうしなさいと言ってもなかなか人の行動って変わらないので、
一見ちがうことを言うんだけれども結果的に本来の目的が達成されるように
言い換えてあげるというか、別の見方でものを伝えてあげるといいなと
思っていまして、そのときに考えて行動する前に〝ついやってしまう〟
というところを重視して考えています。

例えばたばこのボイ捨てをやってはいけないというのはみんな知っているのに、
やっている人がいるわけですね。
そのときに『たばこのポイ捨て禁止』と書く代わりに、
吸い殻入れを2つ置いて『阪神と巨人どちらが好きですか?』と書いておけば、
応援するチームのほうに入れたくなるので、
それで結果的にポイ捨ても減るということなんです。」

頼まれたわけじゃないけれど、ついやってしまうような仕掛けというのがミソ!!

また例えばあるパン屋さんは
「試食のパンを置いてもなかなか手に取ってくれない」と困っていた。
これを聞いた松村先生は、
試食したら買わなきゃいけないというプレッシャーがあるから
みんな尻込みしてしまう、と分析。
そこで、試食のパンを2種類用意して「どちらのパンが好きか、
食べ終わったあとの爪楊枝を好きなほうに投票してください」と書いた。
すると試食のパンを手に取った人は倍増したそう。

仕掛けには、面白い系の仕掛けと、そうでない仕掛けがありまして、
面白い系の仕掛けは飽きられるんです。
面白いのは最初がピークなのでだんだん飽きてくるのは仕方がないところです。
そういうときには、飽きられないタイプの仕掛けにしていったりします。
例えば、サンダルの足を踏むところに絵を描いて、
2つを揃えたらちゃんとした一枚の絵になるようにすると、
人はついサンダルをちゃんと揃えるようになるというものもあります。
面白くはないですが、ついやってしまうんです。」

「真実の口」と同じ仕掛けも遊園地や動物園なら、
それほど頻繁に来園するわけではないので長持ちします。
でも病院の場合は、多い方はひと月に何度も通ってくるので飽きられてしまいます。
ですから面白系の仕掛けは「新ネタ」を更新していかなければいけない大変さがあるのです。そこへいくとと、面白さはないけれどやはり「つい動いてしまう」仕掛けならば、
効果は長持ち! 「真実の口」は最初のインパクトは抜群で成功しましたから、
第二弾をどうするか・・・。阪大附属病院の森井先生は、またいろいろ考えているそうです。

「放送作家・横山龍太のアイデア研究所」より引用
https://ameblo.jp/pon-ryuta/entry-12426725182.html